相棒season7
[第5話]
角田(山西惇)がFMの番組でインタビューを受けることになり、薫(寺脇康文)が局でのリハーサルに立ち合う。ちょうどその時、伊沢ローラ(清水美沙)という人気DJ の番組が流れていた。ローラのファンだという角田は廊下で彼女とすれ違い、一緒に写真を撮ってもらって大はしゃぎ。その日は10年続いた彼女の番組の最終回だった。11/19放送
その直後、ローラの後を受けて番組を始めることになっていたDJの西田春香(岡村亜紀)が玄関前でストーカーらしい男に刺殺された。現場検証にやってきた捜査一課は、犯人を取り逃がした薫たちを罵倒。そこへ、右京(水谷豊)がやってきて、捜査を開始した。
春香はその日、休日出社していたが、恋人であるディレクターの佐久間(岩田和樹)さえもそのことは知らなかった。ストーカーにしては、内部事情に詳し過ぎる。局内に協力者がいるのではないかと思われた。
聞き込みを続けていくうち、ローラの番組や次の春香の番組のプロデューサー・神野(日下由美)は佐久間の元恋人だったと発覚。佐久間は神野との婚約を破棄して、春香と交際を始めていた。しかも、神野は佐久間に対して、盛んに復縁を迫っていたことも分かり、春香を殺した疑いが高まる。
そんな中、ローラのファンの木下(高木稟)が自宅で自殺。そばには春香の血液が付いたナイフが残っていた。ローラから番組を奪った春香のことを恨んでの犯行と断定される。
だが、右京は春香が死んだことでローラの番組の続行が決まったと確認する前に自殺するとはおかしいと疑問を抱く。ここまでの捜査で、木下は局内の誰かに利用されて、殺人を犯したのではないかと推測された。
やがて、犯行時刻直前に何者かが木下に公衆電話から連絡を入れていたことが分かる。その時刻にローラがスタジオを出ていたことが判明。右京の追及に対し、彼女は曲中にトイレに行っただけだと答える。
だが、右京は事件当日のローラの放送を聞き返し、彼女は角田のリハーサルを偶然立ち聞きしていて、そこからトークのヒントを得たと推測する。だが、リハーサル室はスタジオからトイレとは反対方向。しかも、その先には公衆電話があった。
ローラは木下に殺人を依頼したことを認めた。だが、その相手は春香ではなく、自分だと言う。番組終了とともに、自分の人生も終わりにしたいと思ったというのだ。ローラは素顔を明かしたことがなく、木下にはその日の服装を細かく伝えていたが、たまたま同じ格好をしていた春香が間違えて殺されてしまったのだという。
事件の真相は解明したかに思えた。だが、右京は角田がローラと一緒に撮った写真に目を留める。ローラと神野はよく似た服装だった。しかも、その日の防犯カメラの映像を見ると、出社時のローラの服装はその写真とは違っていた。
ローラは局に入ってから、神野と同じ服に着替えていた。そして、木下に自分の服装を伝え、神野を殺させようとしたのだ。
神野はローラを番組から降ろして、春香を後任にした張本人だった。彼女は春香に番組を持たせるから、佐久間と別れろと言って取引をしたのだ。ローラは番組降板が決まった直後、神野に電話をしたことがあったが、その時に名前を名乗らず、春香と勘違いされた。神野は取引のことを念押しし、ローラがそれを知ってしまう。
ローラは番組を降ろされたことよりも、10年も一緒に番組をやっていたパートナーに、自分の声を他人と間違われたことがショックで犯行を決意したのだった。
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キャスト
杉下 右京 / 水谷豊(みずたにゆたか)警視庁組織犯罪対策部で特命係係長を勤める男。
東大の法学部を卒業後に単身渡英。
帰国後、国家試験に合格して警察庁に勤めることとなった。
難解な事件の解決には必要不可欠な存在だが、切れ過ぎる頭脳と何を考えているのかがサッパリ分からない性格が災いして「変人」扱いされている。
亀山 薫 / 寺脇康文(てらわきやすふみ)
警視庁組織犯罪対策部に勤める特命係員。
自ら事件を解決してやると意気込みだけはするのだが、結局は杉下右京の頭脳に頼ってしまう。
お人好しで、腰が重いわりには口が軽く、秘密といわれていることもすぐに口に出して言ってしまう困り者。
亀山美和子 / 鈴木砂羽(すずきさわ)
亀山薫と同じ大学の出身で、その頃から大学の新聞部に所属していた。
卒業後に帝都新聞・社会部に所属。警視庁記者クラブに属し数々の事件を追ってきた記者である。
その後、帝都新聞社を離れフリー記者となり、今も事件を追っている。
薫と結婚してからは仕事を続けながらも夫を支えている。
宮部 たまき / 高樹沙耶(たかぎさや)
小料理屋「花の里」の女将として働いている女性で右京の別れた元妻でもある。
お互い納得しての離婚であった為、今も右京は度々「花の里」を訪れ、事件解決の糸口を彼女の助言から探している。
右京が事件を解決するのに欠かせない存在である。
伊丹 憲一 / 川原和久(かわはらかずひさ)
特命係を必要以上に嫌う捜査一課の刑事であり、“トリオ・ザ・捜一”のリーダー。
特に亀山薫への扱いはひどく、顔を合わせるたびに言い争いをしている。
ただ、人一倍正義感が強いという点だけは似ている。
三浦 信輔 / 大谷亮介(おおたにりょうすけ)
伊丹率いる“トリオ・ザ・捜一”の一人。こちらも特命係2人の行動には迷惑しているといった様子だが、伊丹と唯一違うところは、影ながら右京の捜査能力を認めているということ。
普段は感情の激しい伊丹をなだめる役もかっている。
芹沢 慶二 / 山中崇史(やまなかたかし)
伊丹率いる“トリオ・ザ・捜一”の一人で他の2人とはそこそこ年齢が離れている後輩刑事。
若手である為に右京や薫に逆らえず、捜査情報を提供することもあり、それがバレて伊丹によく怒られている。
米沢 守 / 六角精児(ろっかくせいじ)
右京という人間を完ぺきに理解しており、警察内ではほとんどいない“右京理解者”の鑑識官。
鑑識の腕は抜群で、無理を言う右京のリクエストにバッチリ応える。
特命係に親切なのは彼自身が捜査一課という警察の組織体制が嫌いだからという話もある。
大河内春樹 / 神保悟志(じんぼさとし)
警視庁内警務部の人事第一課で主任監察官として活動している男。
普段は主に警視庁に所属する警察官の不正を捜査している。
特命係も捜査の対象ではあるが、右京の捜査を理解している男でもあり、彼らに危険が及ぶ上層部の行動があった場合などには事前にその内容教えてくれる。
冷酷な顔つきをしながらも仲間を想う気持ちは持っている。
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