相棒season7
[第4話]
11/12放送

6年前に失踪した男、小森の遺体が発見される。遺留品の携帯電話のメールから、かつて彼と不倫関係にあったあけみ(佐藤仁美)が容疑者として浮上するが、凶器に残された指紋が彼女のものと一致しない。

右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、あけみがかつて住んでいたマンションへ。不動産屋によると、6年前にそのマンションで横山慶子という住人が青酸カリを飲んで自殺したらしい。兄宛に書かれた遺書には「罪を償って」と書かれていたという。慶子には当時、殺人罪で服役していた兄、時雄(湯江健幸)がいた。

慶子の遺体の第一発見者は隣人のあけみ。彼女によると、小森は慶子とも関係を持っていたらしい。そのことを追及しようと慶子の部屋を訪ねたところ、自殺していたのだという。

慶子の指紋は小森を殺した凶器に残されていたものと一致。小森を殺したのは慶子と断定された。だが、右京は小森の携帯に、慶子の番号が登録されていなかったことを疑問に思う。小森と慶子が付き合っていたというのは、あけみの嘘なのではないか。彼女はなぜそんな嘘をついたのだろうか。

右京と薫は青酸カリ売買についての捜査資料を調べ、そこにあけみが勤めていたスナックのママの名前を見つける。彼女はかつて店も男関係も上手くいかず、自殺しようとして青酸カリを購入したことがあると告白。だが、思いとどまって、あけみに処分させたという。

右京と薫があけみにそのことを尋ねると、小森との関係に悩み、自分が飲むために捨てずに持っていたと言われる。だが、いつの間にか盗まれ、その直後に慶子が自殺したというのだ。

続いて、右京と薫は時雄を訪ねていく。時雄によると、慶子は彼の服役中、被害者の遺族に謝罪のため、金を送り続けていたらしい。だが、遺族はそれを受け取らず、送り返してきていた。その現金書留封筒からは、何故かあけみの指紋が検出される。

実は、これまであけみと名乗っていた女性が慶子で、自殺した女性があけみだった。

慶子(佐藤仁美)は兄が殺した被害者の遺族に現金を送り続けながら、暮らしていた。だがある日、あけみが自殺しているのを見つけた慶子は、彼女になりすまして生きていこうと企んだのだ。殺人犯の兄がいるために、幸せになれない自分の境遇から解放されるためだった。

だがやがて、慶子はあけみが不倫相手の小森を殺していたことを知った。そのことが警察に知れれば、あけみだと偽って暮らしている自分が殺人犯になってしまう。そこで、慶子は「自殺した慶子(本物のあけみ)は小森と付き合っていた」と言い、小森を殺したのは彼女だということを右京たちに告げたのだ。さらに、実の兄である時雄には、自殺した女性が自分の妹の慶子だと口裏を合わせるよう頼んでいた。

慶子があけみになりすまして暮らしてきた行為は私文書偽造等の罪に当たるが、既に時効だろうと右京は言う。そして、悔い改めて、これからは慶子という本来の自分として生きていくようにと告げた。
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キャスト
杉下 右京 / 水谷豊(みずたにゆたか)
警視庁組織犯罪対策部で特命係係長を勤める男。
東大の法学部を卒業後に単身渡英。
帰国後、国家試験に合格して警察庁に勤めることとなった。
難解な事件の解決には必要不可欠な存在だが、切れ過ぎる頭脳と何を考えているのかがサッパリ分からない性格が災いして「変人」扱いされている。
亀山 薫 / 寺脇康文(てらわきやすふみ)
警視庁組織犯罪対策部に勤める特命係員。
自ら事件を解決してやると意気込みだけはするのだが、結局は杉下右京の頭脳に頼ってしまう。
お人好しで、腰が重いわりには口が軽く、秘密といわれていることもすぐに口に出して言ってしまう困り者。
亀山美和子 / 鈴木砂羽(すずきさわ)
亀山薫と同じ大学の出身で、その頃から大学の新聞部に所属していた。
卒業後に帝都新聞・社会部に所属。警視庁記者クラブに属し数々の事件を追ってきた記者である。
その後、帝都新聞社を離れフリー記者となり、今も事件を追っている。
薫と結婚してからは仕事を続けながらも夫を支えている。
宮部 たまき / 高樹沙耶(たかぎさや)
小料理屋「花の里」の女将として働いている女性で右京の別れた元妻でもある。
お互い納得しての離婚であった為、今も右京は度々「花の里」を訪れ、事件解決の糸口を彼女の助言から探している。
右京が事件を解決するのに欠かせない存在である。
伊丹 憲一 / 川原和久(かわはらかずひさ)
特命係を必要以上に嫌う捜査一課の刑事であり、“トリオ・ザ・捜一”のリーダー。
特に亀山薫への扱いはひどく、顔を合わせるたびに言い争いをしている。
ただ、人一倍正義感が強いという点だけは似ている。
三浦 信輔 / 大谷亮介(おおたにりょうすけ)
伊丹率いる“トリオ・ザ・捜一”の一人。こちらも特命係2人の行動には迷惑しているといった様子だが、伊丹と唯一違うところは、影ながら右京の捜査能力を認めているということ。
普段は感情の激しい伊丹をなだめる役もかっている。
芹沢 慶二 / 山中崇史(やまなかたかし)
伊丹率いる“トリオ・ザ・捜一”の一人で他の2人とはそこそこ年齢が離れている後輩刑事。
若手である為に右京や薫に逆らえず、捜査情報を提供することもあり、それがバレて伊丹によく怒られている。
米沢 守 / 六角精児(ろっかくせいじ)
右京という人間を完ぺきに理解しており、警察内ではほとんどいない“右京理解者”の鑑識官。
鑑識の腕は抜群で、無理を言う右京のリクエストにバッチリ応える。
特命係に親切なのは彼自身が捜査一課という警察の組織体制が嫌いだからという話もある。
大河内春樹 / 神保悟志(じんぼさとし)
警視庁内警務部の人事第一課で主任監察官として活動している男。
普段は主に警視庁に所属する警察官の不正を捜査している。
特命係も捜査の対象ではあるが、右京の捜査を理解している男でもあり、彼らに危険が及ぶ上層部の行動があった場合などには事前にその内容教えてくれる。
冷酷な顔つきをしながらも仲間を想う気持ちは持っている。

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