日本ハム､吉井コーチが電撃退団! ｢栗山監督と全然合わない｣

日本シリーズ敗退から一夜明けた4日､日本ハムは吉井理人投手コーチ､福良淳一ヘッドコーチ､清水雅治外野守備走塁コーチの今季限りでの退団を発表｡
指導者経験のない栗山監督を支えた3人が抜け､来季は新体制でのリスタートとなる｡

日本シリーズを終えたばかりの日本ハムに激震が走った｡
今季限りの退団が確実だった福良ヘッドコーチ､清水外野守備走塁コーチに加え､12球団屈指の投手陣を育て上げた吉井投手コーチの退団が決まったのだ｡

この日､札幌市内の球団事務所で球団との話し合いを終えた吉井コーチは､
｢栗山監督と全然合わなくて､チームに迷惑をかけてしまった｡オレは世渡り下手だから…｣(サンケイスポーツより)
と退団の理由が指揮官との確執であることを明言｡
今後については多くを語らなかったが､
｢これからは野球だけでなく､そういった勉強もしないといけないね｣(同)
と自嘲気味に笑った｡

吉井コーチは2008年から日本ハムの投手コーチを務め(2010年は2軍投手コーチ)､2009年､今季と2度のリーグ優勝に貢献｡
確固たる野球理論とメジャー経験を生かした若手指導には定評があり､投手陣からの信頼も厚かった｡

しかし､栗山監督とは斎藤佑樹の処遇や登板過多となったリリーフ陣の起用などをめぐりたびたび衝突｡
今月3日に栗山監督とも話し合いを行ったというが､
｢投手が機嫌よくやればチームは丸く収まるのよ｡でも､監督はそう思っていない｡それがダメだった｣(同)
と最後まで意見が一致することはなく､事実上の解任となった｡

優勝チームから主要ポストのスタッフが3人同時に抜けるという異常事態に栗山監督は､
｢監督になって一番悲しい日｡でも生かしていかないと｣(ニッカンスポーツより)
とコメント｡
就任時にコーチの残留を希望した経緯もあるだけに､
｢素晴らしいコーチたちに勝たせてもらった｡いてくれなかったら優勝はなかった｣(同)
と感謝の言葉を口にした｡

就任1年目からリーグ優勝を果たし､球界に新風を吹き込んだ栗山監督｡
しかし､真価が問われるのは､有能なコーチ陣が抜けた来季ということになりそうだ｡

(2012年11月5日)

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