花巻東･大谷､高校生初の160キロ! 日米12球団のスカウト陣も驚愕!

【岩手大会準決勝花巻東 9-1 一関学院岩手県営球場】

第94回全国高校野球選手権の地方大会は19日､岩手で準決勝を行い､3季連続の甲子園出場を目指す花巻東が一関学院に9-1で七回コールド勝ち｡
先発した今秋のドラフト1位候補･大谷翔平投手が､自己最速を一気に4キロ更新する160キロをたたき出すなど圧巻の投球を見せた｡

今夏初先発となった大谷は､初回こそ球が高めに浮き1点を失ったが､その後は150キロ超の直球で一関学院打線を圧倒｡
6回2死二､三塁のピンチでは､5番･鈴木匡への初球が自己最速を更新する157キロをマークした｡
その後､154キロ､157キロ､159キロ､157キロと全て直球でフルカウントに追い込み､最後も内角低めの直球で見逃し三振｡
岩手県営球場の電光掲示板が球速｢160km/h｣を表示すると､スタンドで見守っていた日米12球団､計27人のスカウト陣が大きくどよめいた｡

日本の高校生として初めて160キロの大台に到達した大谷だが､入学時の最速は143キロ｡
それでも潜在能力の高さを見込んだ佐々木監督は､高校に入学したばかりの少年に､
｢160キロは現実味を帯びてるから､お前は目標を163キロにしよう｡160キロなら158キロ､163キロなら160キロになるから｣(ニッカンスポーツより)
と指示｡
それ以来大谷は､地道な走り込みに､冬場は毎晩どんぶり飯を7杯食べるなど努力を続け､入学時65キロだった体重はいまや87キロにアップし､"みちのくのダルビッシュ"と呼ばれるまでに成長した｡

佐々木監督は､
｢目標は人を引っ張ってくる｡大したもんです｣(同)
と感心しきり｡
大谷自身も､
｢監督さんと頑張ってきた数字｡無理と思わず､頑張ってきた｣(同)
と目標達成に満面の笑みを浮かべた｡

25日の決勝で対戦するのは､今春の県大会と東北大会で2連敗中の盛岡大付｡
｢甲子園で日本一という､もう1つの約束を果たしたい｣(同)
という大谷にとって､160キロ到達はあくまで通過点でしかない｡

(2012年7月20日)

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