ロッテ、史上最大の下克上V!! 連夜の延長戦を制し、5年ぶりの日本一!!
【中日 7-8 ロッテ】日本シリーズ第7戦は7日、ナゴヤドームで行われ、連夜の延長戦をロッテが勝利。中日との対戦成績を4勝2敗1分として、5年ぶり4度目の日本一に輝いた。
レギュラーシーズン3位からの優勝は史上初の快挙。
ポストシーズンで無類の強さを発揮しったロッテが、史上最大の下克上を達成した。
就任1年目で日本一に輝いた西村監督が3度宙に舞った。
「最初から選手を信じてやってきました。スローガン"和"の通り、一つになれたということ。その力が凄く大きかったですね。選手が強い気持ちを持って戦ってくれた結果です」(スポニチアネックスより)
昨年10月の監督就任から何度も繰り返してきた"和"という言葉。
まさに、それを体現したような試合だった。
初回に2点を先制したものの、直後に先発・渡辺駿俊が3失点。
三回無死一、三塁の場面では井端の平凡な二ゴロを井口が野選。
無死満塁とピンチが広がり、荒木の犠飛などで4点差をつけられた。
前夜、日本シリーズ史上最長となる5時間43分の激闘を戦い、選手達の披露はピーク。
心が折れてもおかしくないが、誰一人諦めている者はいなかった。
四回二死から里崎、岡田の連打で1点。続く五回は今江の中前適時打で2点差とし、二死満塁から里崎の中前2点適時打で試合は振り出しに。
同点で迎えた七回、二死から今江が左翼フェンス直撃の一打。
中日のミスも重なり二死三塁のチャンスを作ると、続く金泰均が会心の中前打を放ち、ついに1点を勝ち越した。
九回裏、守護神・小林宏にすべてを託したが先頭の和田にいきなり三塁打。
ブランコの犠牲フライであっさり同点に追いつかれた。
連夜の延長戦。
試合を決めたのは、育成から這い上がった26歳の岡田だった。
延長十二回二死二塁、カウント1-3から中日・浅尾が投じた直球をンパクトに振り抜くと、打球は前進守備の中日外野手の頭上を大きく越え、右中間で弾んだ。
試合後、
「とにかく真っすぐに絞って、とにかく1、2、3で思い切り振ろうと思いました。正直、信じられないですね」(スポーツ報知より)
と興奮気味に振り返った岡田。
ヒジの故障で大学を中退しながら、社会人のクラブチームで夢を追った男が、最高の舞台で輝きを見せた。
選手個々の能力は他球団に引けを取っていないにもかかわらず、まとまりを欠いてチームとして機能していなかった昨季までのロッテ。
"和"というスローガンの下、一丸となる重要性に気付いた選手達が史上初のミラクルを起こしてみせた。
「シーズン終盤から負けたら終わりという状況が続いた。勝つことしか考えてなかった。よくここまでたどり着けた」(同)
歓喜の"和"の中心には、喜びをかみしめる西村監督の笑顔があった。
(2010年11月8日)
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