西武､デーブに解雇通達!! 明かされた暴力行為の真実とは!?

西武は29日､選手に対する暴力行為などがあったとして､大久保博元･前2軍打撃コーチ(43)を同日付で解雇したと発表した｡
球団は名前こそ明かさなかったものの､ヒアリングの結果､同コーチが罰金制度など金銭面でのトラブルから雄星投手(19)に暴力行為を働いていた事実があったと説明｡
後任には30日付で田辺徳雄編成部プロ担当(44)が就任する｡
西武の発表に対し､大久保前コーチは､一部報道の取材に不適切な行為はしていないなどと話した｡

今月23日から｢デーブ2度目の暴行問題｣について本格的な調査を続けてきた球団側は､この日午前に大久保前コーチに解雇を通達｡
その後､午後5時から球団事務所で会見に臨んだ小林球団社長は､

｢本人､2軍監督､コーチ､選手､関係者に対するヒアリングを実施し､調査した結果､選手に対する暴行行為があったことが認められました｡暴行行為は許されるべきではない｡非常に重い行為と認識しました｣(スポニチアネックスより)

と､神妙な面持ちで解雇の理由を公表した｡

事の発端は今月14日｡
選手会から球団に､大久保前コーチが若手選手から高額な罰金を徴収している､との報告があったため､球団が同コーチに徴収をやめるよう指示した｡
すると､同コーチは雄星に対して｢テメーだろう､チクったのは!｣と､髪の毛をわしづかみにして壁に叩きつける､正座を強制する､などの暴行を働いたという｡
球団は関係者に対するヒアリングを通じて｢完全に暴行行為｣と判断｡
22日の時点でコーチ職から外し､球団本部長付としていた同コーチの解雇という厳しい結論に至った｡

大久保前コーチが徴収していたとされる罰金は｢1分間の遅刻につき1000円｣などというもの｡
選手によっては罰金額が､なんと30万円にまで上ったケースもあったという｡
また､自主参加のはずの早朝練習を欠席した選手に対して｢このままだと､打撃練習の組から外すぞ｣などと参加を強要したり､
選手のヘルメットを蹴るなど､といった不適切な言動も明らかになった｡

｢球団としての管理責任をはっきりして､できるだけ早く､2度と起こさない対応策を発表したい｣(同)

小林社長は今後も調査を続けるとし､フロント陣にも処分を科す方針を示す｡

しかしその一方で､解雇通告を受けた大久保前コーチは､

｢シーズン中の大事な時期にこんなことになり､大変申し訳なく思います｣(同)

と､監督や現場スタッフ､選手をはじめとする関係者に対して謝罪の気持ちを示したものの､｢(解雇の理由については)納得いかない部分がある｣と反論｡
｢コーチとして不適切な行為をしたことはありません｣と主張すると､罰金制度は選手が導入したもので､雄星に対する一連の行為も､あくまで｢指導｣の範囲内だったと話す｡
同コーチは､西武の解雇通告は｢不当｣だとし､｢今後のことは弁護士と相談する｣と法的対応を検討している考えを示した｡

大久保前コーチの暴行を巡る問題は今後もしばらく尾を引くとみられ､
2年ぶりの優勝へ厳しい道のりが続くチームが受ける影響は計り知れない｡

(2010年7月30日)

その他のBASEBALLニュース