ブラゼル感激!! 元阪神バースが贈った3か条

サントリーザ･プレミアム･モルツドリームマッチ2010(東京D)に出場した元阪神のランディ･バース氏(56)が5日､阪神のクレイグ･ブラゼル内野手(30)に､本塁打日本新記録&チーム日本一への3か条を提言した｡
6日のヤクルト戦(倉敷)に備えて岡山入りしたブラゼルは大感激だ｡

エキシビションマッチ出場のため1年ぶりに日本に帰ってきたバース氏は､後継者の誕生を確信していた｡

｢昨日(4日の巨人戦､東京D)もテレビで見たよ｡ブラゼルは非常に力強い選手という印象だ｡(本塁打新記録は)もちろん､可能性はある｡リーグ優勝もチャンスがあるし､信じているよ｣(サンケイスポーツより)

ブラゼルは今季折り返し地点の72試合で28発｡
バース氏が持つシーズン54発の球団記録はもちろん､日本記録の55本を更新する56発ペースでアーチを量産中だ｡
そこで､バース氏はこの夏で本塁打日本新記録と､チーム日本一に近づくための3か条を提言した｡

(1) 焦るな
｢ひとつは焦らないこと｡本塁打を打ちにいかないこと｡とにかくバットに当てるというスタンスを変えなければいい｣
ブラゼルは6月29日の中日戦(甲子園)で3打席連発を放ったが､それ以降は12打席連続無安打｡強引さを捨て､自分のペースを貫けば､大丈夫だ｡

(2)四球責めに耐えろ
｢私も四球を何度も経験した｡打者として耐えること｡大事なのは(その中でも､バッテリーが)勝負に出るときが必ずくること｡そのタイミングを逃してはいけない｡つらいと思うが､強打者としての使命と受け入れたらいい｣
バース氏が54発を放った85年は王貞治の日本記録を守ろうとする巨人バッテリーから敬遠責めにあった｡
今季は阿部の28発､ラミレスの27発といった巨人勢とキングを争っている｡
シーズン終盤の巨人戦では同僚を援護するためにまともに勝負してくれない可能性もある｡
そんなときにもイライラせず､好球必打を心がけろというわけだ｡

(3)マートンと共闘せよ
｢マートンは(スイングが)速い｡出塁率も高い｡ブラゼルとマートンが勝利に貢献すれば､阪神にとって財産であり､収穫｡2人がタイトルを獲るということは優勝につながる｣
日本一に輝いた85年の阪神には助っ人ゲイルがいた｡
ローテに定着して､13勝｡助っ人が投打の両輪を担い､刺激しあってお互いを高めた｡
マートンが首位打者､ブラゼルが本塁打王&打点王と､打撃3部門を独占すれば､5年ぶりのリーグ優勝が近づいてくる｡

大先輩からの予期せぬアドバイスを新神戸駅で伝え聞いたブラゼルは感激｡

｢日本で実績を残した選手に言ってもらえて､本当に誇りに思う｡あれだけ活躍したのは理由があると思うし､なぜできたのか､一度聞いてみたい｡甲子園でお会いでもできたら握手をしてもらって､サインももらいたい｣
ありがたいお言葉をもらったブラゼルは7日のヤクルト戦(倉敷)に向けて新幹線に乗り込んだ｡
更なる伝説を作り上げるべく､3か条を胸にこの夏を乗り切る｡

(2010年7月6日)

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