コードブルー
[第7話]
藍沢(山下智久)は、骨折がきっかけで認知症になってしまった祖母・絹江(島かおり)。子どもの頃にとても可愛がっていた藍沢の顔すら覚えておらず、個室に入院していた。心を痛める藍沢。それでも淡々と仕事をこなす藍沢に、黒田(柳葉敏郎)は、難易度が高い術に加わるよう指示する。08/14放送
白石(新垣結衣)は森本(勝村政信)や冴島(比嘉愛未)と一緒に、海外で性転換手術をし、帰国の途中で腸閉塞を起こした大山恒夫(古本新乃輔)という男性の処置をしていた。処置を終える、通路を歩く白石は、「冴島を訪ねてきた」という親子に声をかけられる。電動車椅子に乗った田沢悟史(平山広行)と、その母親・俊子(大塚良重)に、ロビーで待つように言った白石が冴島へ伝えに行くと、冴島はひどく動揺する。
緋山(戸田恵梨香)は森本とともにドクターヘリで現場に向っていた。その患者は三井を医療ミスで訴えていた真壁(阿南健治)だった。それも、三井の尋問が終わってすぐ倒れたという。三井は森本に「ブールハーベ症候群の可能性」を指摘。ただちに救命救急センターに搬送する。真壁は突発性食道破裂を起こしていた。「三井がいなかったら命に関わっていた」と、緋山から聞かされた真壁は、「憎んでいた相手に命を助けられた」と、泣き出してしまう。
その頃、三井は真壁の病室を訪れていた。真壁は三井に、「何故裁判で急に謝ったのか」問いかける。三井は、事件を振り返り、その当時の状況を真壁に説明し始めた。三井は1年前、自らも難産の末に子どもを出産していた。「赤ちゃんだけは助けてほしい!」三井に訴えた真壁の妻に自分の出産当時の気持ちを重ね合わせ、治療方針を決断。その結果、ふたつの命を失った、と、三井は真壁に、涙を流しながら謝罪した…。
そんな中、悟史が倒れた。頭を打っているようだ。俊子が目を離したスキに起きた出来事だった。悟史は念のため入院することに…。冴島は黒田に「悟史が難病のALSを患っていて、半年前に自殺を図っている」と伝えた。
あくる日、「絹江が今朝も食事を取らない」と藤川は藍沢に伝える。「もう少し絹江についてやってもいいのではないか」と藤川は助言するが、藍沢は「家族を犠牲にしても働くのが自分たちの仕事」と言い、立ち去ろうとする。藍沢の態度に怒った藤川は、「それは自分を正当化しているだけ!」と言う。
仕事に戻った藍沢が骨折患者の相手をしていると、となりのブースでは、冴島が悟史のケアをしていた。「迷惑をかけてしまった」と冴島に詫びる悟史。冴島「悪いのは自分」と言い、「俊子のように、24時間を悟史のために使えない、さらに、別れを切り出す勇気もなかった」と詫びた。それを聞いた悟史は、「たとえ憎まれても、もう一度会って、自分の生きた証明として残しておきたかった」と冴島に告げる。
悟史の退院時、冴島は最後まで姿を現さなかった。白石と藤川が悟史を玄関まで見送るが、悟史は冴島のことを心配していた…。
出動を終わり、ドクターヘリにシートをかぶせようとしていた梶(寺島進)。そこに突然冴島が現れ、「装備の補充をさせてほしい」と申し出る。間もなく、ヘリの中に聴診器を忘れた藍沢がそれを取りに来た。
冴島は藍沢に「恋人の命から逃げ出したような自分がヘリに乗ってもいいのだろうか」と、藍沢に言葉をかける。
「俺も自分が一番大事だよ」。
藍沢は絹江の面倒を見るよりも自分の腕を磨きたい、と言った。「何が一番大事なのかわからなくなる、それでもヘリに乗る」とも…。その言葉を聞いて、冴島は涙をこぼす…。
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キャスト
藍沢耕作 / 山下智久(やましたともひさ)自らの医療技術に絶対の自信を持つ若きフライトドクター候補生。知識も豊富で、更なる技術を得るためなら努力は惜しまない…。
軽症の患者には全く興味がなく、重症患者を担当したがる。
白石恵 / 新垣結衣(あらがきゆい)
医者になるべく生まれてきたフライト・ドクター候補生。
医療センスは抜群だ。経験を積んで、段々、医師としての自覚が芽生える。藍沢耕作のことは理解できないでいる。
緋山美帆子 / 戸田恵梨香(とだえりか)
大学の救命センターに勤務している。フライトドクター専門研修生(フェロードクター)。自分のフライトが、他の研修生がいることで減るのが、正直、嫌だ。仕事に積極的な女性。
三井環奈 / りょう(りょう)
現役フライトドクター。現在は産婦人科と新生児医療を専門としている。
田所良昭 / 児玉清(こだまきよし)
救命救急部の部長。離島やへき地などでの勤務を経験してきた苦労人。医師の抱える辛さや悩みをよくわかっている人間。
藤川一男 / 浅利陽介(あさりようすけ)
耕作や恵と同様、フライトドクター専門研修生。
明るく、お調子者。技術に劣等感を感じている。
常にプレッシャーをかけられる、救命センターの仕事に向いていないと感じている。
森本忠士 / 勝村政信(かつむらまさのぶ)
現役フライトドクター。整形外科医。黒田や耕作など、医療の仕事が全て、というスタンスを嫌う。プライベートを大切にしていて、「ドクターも家庭人」がポリシー。ところが、以外にも、妻も子供もいない。
技術的に優秀な医師。
梶寿志 / 寺島進(てらじますすむ)
航空会社勤務。超ベテランパイロット。常に冷静。時として、大胆な決断も可能な人間。
西条章 / 杉本哲太(すぎもとてった)
優秀な脳外科医の代表のような人物。救命センターで処置できない脳損傷患者を担当。その技術は折り紙付きで、フライトドクターの黒田と同期ながら、最年少で部長職についている。黒田とはライバル。
冴島はるか / 比嘉愛未(ひがまなみ)
救命救急センターの優秀なフライトナースで最年少だが、医療センスが良く、実践経験が豊富。もともと医者になりたかったようである。「研修生は、みんなお坊ちゃん、お譲ちゃん」だと、見下したところもある。
黒田脩二 / 柳葉敏郎(やなぎばとしろう)
フライトドクター。救命センターのエース的存在。専門は胸腹部外科。「外科医は才能が全て」だと考える仕事人間。研修生たちを厳しく指導する。
栗山美樹 / 川島海荷(かわしまうみか)
若年性糖尿病によって現在入院中の女の子。
病状が進行しており、右腕を切断しなければならない状態にまでなっていた。
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