BOSS
[第19話]
絵里子(天海祐希)が見合いをすることになった。見合いの相手は鑑識課の石川(谷原章介)。鑑識一筋のベテランで、クールで、上品で、ハンサム…。絵里子は、すっかり本気モードになった。06/09放送
そんなある日、猟奇的殺人が発生する。犯行の手口は特徴的で、髪の長い女性の両腕を縄で独特な結び方で拘束し、一酸化炭素で殺害。薬指にリングを髣髴させる切り傷、額に赤いインクで母印を残し、遺体の周りには薔薇の花びらを散らしていた…。
石川と絵里子は遺体を見て、5年前に同様の手口で3人の女性を殺害した“エンゼルキラー”の犯行だと睨む。エンゼルキラー事件は未解決のままだった。当時、石川はエンゼルキラーの事件の鑑識を担当しており、「今度こそ」と犯人逮捕に意気込みを見せていた。
岩井(ケンドーコバヤシ)らの聞き込みで、犯行現場に足の不自由な不審者いたという情報が得られる。石川は、不自然に片方の結び目だけが弱い被害者の束縛の紐の結び目に着目し、対策室に報告した。石川の報告から、対策室では、犯人が脳梗塞で手足に麻痺が残った人物と推測する。そこで浮かびあがってきたのが、石川の恩師・吉野(竹中直人)だった。
絵里子と花形(溝端淳平)が吉野に会いに行くが、吉野にはアリバイがなく、何かを隠している様子。しかも、吉野は片足を引きずっていた…。絵里子は吉野について、さらに調べるように指示する。さらに吉野の指紋を採取して被害者の額に付けられた指紋と照合するが、被害者に残っていた指紋と吉野の指紋は一致しなかった。
絵里子は5年前の犯行と今起こっている犯行の“小さな違い”から、犯人は別人だと推測する。現在の犯人は、5年前の犯人を殺害し、人差し指を切り落として保管していると考えた。その人差し指を持っている人物こそ、真犯人なのだ。
大胆な犯行なのに、5年前、なぜエンゼルキラーは捕まらなかったのか――絵里子は、ある人物を思い浮かべていた。思いつめた様子で、絵里子は野立にある“提案”をする。
そんななか、絵里子は石川から食事に誘われるが、その後、何者かにスタンガンで気絶させられ、拉致されてしまう。
犯人は、石川だった。密室に拉致された絵里子は、他の被害者のように両腕を縛られ、一酸化炭素中毒で命を落とす。不気味な笑みを浮かべた石川は、容器の中から“エンゼルキラー”の指を取り出すと、絵里子の額に指紋を押し付けた…。
と、ここで死んだはずの絵里子が起き上がり、すかさず“エンゼルキラーの指”を奪い取った。状況が理解できずうろたえる石川の前に、対策室の面々が現れ、彼を拘束する。
じつは石川が部屋を離れた直後に対策室のメンバーが一酸化炭素ガスのボンベとヘリウムガスのボンベを摩り替えたのだ。絵里子は証拠になる“指”を発見するために、自ら死体役を演じたのだった。
石川は死体愛好者で、“遺体の写真が堂々と撮れる”ことから鑑識課に所属した。彼にとって、まさに趣味と実益を兼ねる転職だった。
石川を殺人鬼に変えるきっかけとなったのは、5年前にエンゼルキラー事件の鑑識を担当したことだった。当事、石川はエンゼルキラーの残した死体が大好きで、密かに「ずっと犯行を続けてほしい」と願っていた。そこで石川は犯人が捕まらないように、彼が残した遺留品を隠蔽した。だから警察はエンゼルキラーにたどり着けなかったのだ。
エンゼルキラーは3人目の犯行後、精神を病んでしまい、犯行を行わなくなってしまう。そこで石川はエンゼルキラーを探し出して殺害し、彼の人差し指を切断した。こうして石川は、エンゼルキラーに成り代わったのだった。
しかし、そのことに吉野は気付き、自ら事件を調べ始め、石川を疑うようになっていた。石川も自分が疑われていることを察し、吉野に罪をかぶせることを思いつく。石川は吉野を殺害していた…。
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キャスト
大澤絵里子 / 天海祐希(あまみゆうき)警視庁捜査一課特別犯罪対策室の室長を務める女性。
大学法学部を卒業後、警察庁に入庁しキャリアの道をひたすら歩んでいた。
その後、順調に35歳で警視長まで出世したものの、突然アメリカへの留学を決意。
左遷とも噂されたが、なぜこのタイミングで海外行きなのか詳細は現在も謎のままである。
5年間FBIでプロファイリングなどさまざまな技術を学んだ後に帰国。
現在は海外で身につけた力を元に犯罪にあたっている。
こんな万能な彼女でも極度のオンチという欠点もあり。
野立信次郎 / 竹野内豊(たけのうちゆたか)
警察庁の中枢に身を置くキャリア官僚で、役職は参事官補佐。
最年少昇進記録を次々に更新しながら出世しているエリート中のエリート。
その頭脳と手腕は上層部からも一目置かれる逸材である。
同期の絵里子のよき理解者である。
木元真実 / 戸田恵梨香(とだえりか)
警視庁捜査一課特別犯罪対策室の刑事で、絵里子の部下として働いている。
科学捜査班出身という情報収集のスペシャリスト。
学生時代から“恋”よりも“科学”を選んできた変わり者。
最初は夢だった警察庁の科学警察研究所に入庁したものの、
毎回の寝坊が原因で特別犯罪対策室に異動となった。
花形一平 / 溝端淳平(みぞばたじゅんぺい)
警視庁捜査一課特別犯罪対策室所属の刑事で、絵里子の部下。
警ら巡査から引き抜かれてこの部署にやってきた。
子供のころから強い正義感にかわれ警官になったが、
交番勤務のときに見たドラマ『24』を見て刑事を目指し、昇進試験を受けた。
性格は何事もあきらめることが嫌いな熱血刑事タイプ。
ガッツがあり素直なのだが、天然な要素も持ち合わせている。
片桐琢磨 / 玉山鉄二(たまやまてつじ)
警視庁捜査一課特別犯罪対策室の刑事で、絵里子の部下。
必要以上に熱くなることがなく、クールでスマートのオトナな刑事。
どの分野にも精通した実力の持ち主で、女性警官からの人気もピカイチ。
しかし、ある事件をきっかけに警察組織を信じられなくなっており、
現在は、定時で帰宅するやる気のない刑事に成り下がってしまった。
奈良橋玲子 / 吉瀬美智子(きちせみちこ)
科学捜査研究所所属の美人鑑識官。
死体検証のプロ中のプロで、チームにとっては貴重な存在。
美人なのになぜか独身のため、男性からの絶大な人気を集めている。
本人も恋愛に積極的で、複数の男性とデートを重ねるが、恋が成就したことない。
何がいけないのか…。
どうやら本人には思い当たる節があるようで・・・。
山村啓輔 / 温水洋一(ぬくみずよういち)
警視庁捜査一課特別犯罪対策室に所属する刑事で、絵里子の部下。
チーム内では「落としの山さん」の異名を取る大ベテラン。
普段は普通のおじさんらしくいつもヘラヘラしているが、本人いわくそれは相手を油断させる為の演技だという。
果たして本当にそんな意味があるか、ないのか。
ある意味謎の多い男である。
岩井善治 / ケンドーコバヤシ(けんどーこばやし)
警視庁捜査一課特別犯罪対策室に所属する刑事で、絵里子の部下。
柔道三段、剣道四段と格闘技術に優れる肉体派刑事。
かつて警視庁の暴力団対策課に所属していたこともあって、ケンカっ早い性格が欠点。
今回この対策室への移動もその性格から問題を起こしてのことだとか。
堂々と男の尻を触ったりするので“善治はゲイ”との疑惑もある。
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