日教組発言の中山成彬元前国交相の後継に、東国原宮崎県知事が浮上
(10/04)

「単一民族」「成田ごね得」「日教組(日本教職員組合)の強いとこは学力低い」と問題発言を連発し、国土交通相を辞任した自民党の中山成彬氏(なかやまなりあき=65)が、次の総選挙には出馬せず、引退する意向を固めたことが明らかになった。

中山前国交相は、麻生新政権発足直後に、成田空港問題について、「ごね得」と表現したほか、「日本は内向的な単一民族」、「日教組が強い大分県は学力が低い」などの失言を繰り返した。

「単一民族」と「成田ごね得」は後で発言を撤回したが、3つ目の日教組批判は撤回せず、その後の会見でも「辞める覚悟で確信的に発言した」と執拗に批判を繰り返した。

一部報道では、日教組批判を言いたいばかりに、ムリに国交省所管の観光誘致で「単一民族」、成田空港で「ごね得」など絡めたために、ピントのはずれた発言となったのだろう、という憶測も流れている。

ではなぜそんなに日教組批判にこだわったのか? 「とくダネ!」(フジ)が、中山前国交相の文科相時代(04年9月から約1年)の足跡を探ったところ、意外な事実が判明した。

それによると、「競争を煽る」として日教組が「廃止」を訴える運動を展開していた「全国学力調査」は1966年に廃止されたが、中山前国交相は文科相就任早々に、この全国学力調査の導入プロジェクトチームを設置する一方、学力低下から「ゆとり教育」の見直しを提唱した。

さらに05年1月には子供に「チャレンジ精神を持たせたい」と提唱し、週5日制の見直しや「総合学習」の削減を示唆した。

以上のことから浮かんできたのは中山前国交相と日教組の対立関係。

これを受け、番組司会者の小倉智昭は「この人は成田の『ごね得』も戦後教育の問題と言っている。その象徴が日教組と思っているのかもしれない」と感想を述べた。

一方、中山前国交相の政界引退を受けて、自民党は後任として東国原英夫同県知事(ひがしこくばるひでお=51)の擁立論が強まっており、東国原氏も「可能性はゼロではない」と、国政転身に含みを持たせたという。

東国原氏は07年1月の知事選に立候補した際無所属で、特定の政党や団体の支援を受けずに支持を広げ圧勝。

自民党は、東国原氏を支持する無党派層の取り込みを目指しているが、もし東国原氏が自民党とタッグを組めば肝心の支持層が離れる可能性もある。

加えて、任期半ばで知事を投げ出せば、多額の費用がかかる知事選を再び実施しなくてはならず、財政難を主張する東国原氏の言動とも矛盾。同氏の周囲では、現段階での国政転身には慎重論が強いというが、さてどうなることやら…。(松野)


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