『ザ!鉄腕!DASH!!』がゴールデン進出10周年を迎えてますますパワーアップ！？

ジャニーズのグループの中で､バラエティセンスを問われれば間違いなく不動のナンバーワンに名前があがるのが､TOKIOだろう。

SMAP､嵐､V6､KAT-TUNなど自分の冠番組を持ち続けている例は数多くあるが､TOKIOのバラエティセンスは群を抜いている感がある。

そのセンスが凝縮されたバラエティ番組が日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」だ。

この番組､TOKIOが「人間の限界」というものに挑戦するコンセプトで､新しいタイプのバラエティとして1995年に木曜深夜枠で放送開始。

その後1998年4月よりタイトルを『ザ!鉄腕!DASH!!』と改め､日曜夜のゴールデンタイムに進出して現在に至るわけだ。

しかし､放映当初は苦難も少なからずあったという。

たとえば､ゴールデン移動後しばらくは裏番組であるTBSの「さんまのSUPERからくりTV」やフジテレビの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」などに押されて視聴率は低迷。

確かに相手がさんまと両さんでは､いかにジャニタレの中でバラエティ色が強いといっても､次元が違ってくる。

しかし､2000年6月から始まったある企画によって劇的な大逆転に成功していく。

そのある企画というのは､「地図に名前を残す新たな村を作ろう!」として企画された「DASH村」。

おそらく､2000年以降に生まれた現在の小学校低学年や幼稚園生に聞くと､本当にDASH村という村が地図上に存在していると思っている子も少なくないのではなかろうか？

それぐらいお茶の間に受け入れられた大ヒットコーナーとなり､『笑点』や『サザエさん』と並ぶ日曜日の名物となった『ザ!鉄腕!DASH!!』。さる関係者の証言によると､全編「DASH村」企画になると視聴率が跳ね上がることもあるのだという。

もちろん､DASH村だけでなく､ほかにも名物コーナーはたくさんある。

■ソーラーカー　一筆書きで日本一周
2001年11月スタート。TOKIOのメンバーが交代でソーラーカーに改造したダイハツ・ハイゼットに乗り込み､日本一周を試みる。外部からの電源供給や交換を行わず､搭載の太陽電池パネルからの充電のみでソーラーカーの「だん吉」を走行させている（らしい）。

■茂子の節約家族
リーダーの城島が夫と別れ都会の一戸建てで小学生の息子2人と暮らす「茂子」に扮し､低コストの生活をおくりながら､子どもたちにさまざまな豆知識を教えていくコーナー。他のメンバーが出演する事もあり､長瀬が「近所のお兄さん（つれたか丸の船長）」､山口は「田舎の達也兄ちゃん（宅配便の差出人）」など､ほのぼのとした関係で楽しめる。しかし､節子が時折別れた夫のことを思い出し､「どんな別れ方をしたんだ…？」と気になるシークレットな設定もある。

■つれたか丸
2001年11月スタート。釣り好きの長瀬が､捨てられていた漁船「つれたか丸」を拾い､格安のエンジンを購入し修復､小型船舶操縦者免許も取得して漁に出るというもの。本マグロを釣り上げることが目標で､これまでに長瀬が釣り上げた魚で最大のものはカジキマグロ。（2007年4月現在1年以上放送されていない。が､待ちわびているファンは多い）。

『ザ!鉄腕!DASH!!』はゴールデン進出から10年という節目を迎えても色あせず､またメンバーもどんどん腕に力をつけていることから長寿番組になることが期待されている。

確かに､ずっと楽しみたい番組であることに間違いはない。（古田鉄寿）